富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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番外編 09:ブルーノ・ムナーリ展 15:03
刈谷市美術館で「ブルーノ・ムナーリ展」が開催されています(9/13〜10/26)。先月の滋賀県立近代美術館は行き損ねたのですが,幸いにも次が地元の刈谷市美術館でした(巡回展は今回が最終の様子)。いつも展覧会は会期終了が迫った頃に行くので,なかなか紹介ができないのですが,今回は,まだまだ会期中です。

「ブルーノ・ムナーリ展」チラシ 
美術の多方面で活躍されたブルーノ・ムナーリ氏(1907〜1998年)ですが,私の中では絵本作家。
私が大学に入ったばかりの頃(30年前),同級生の絵本コレクションの中の一冊が,今でも鮮明に映像として残っています。それは『きりのなかのサーカス』という絵本で,トレーシングペーパーの半透明性を利用してイラストレーションの階層効果を出した構造のものです(下写真:『図録』の紹介頁より)。

図録(きりのなかのサーカス)図録「ブルーノ・ムナーリ」

今回。この絵本のオリジナルにも再開できました。会場は子供連れの親子も多く「幼稚園」色の展覧会でした。
ムナーリ氏は作家としてだけではなく,美術・造形教育の分野にも尽力されていることを今回の展覧会で改めて認識することができました。段ボールを使った展示の仕方には「作家のイメージに合わせた,こういう使い方があるんだ」と,とても刺激を受けました(写真を撮れないのが残念)。
「ユーモア」をコンセプトに多くの作品がある福田繁雄氏に,多大な影響を与えた作家である点も,展示の中から読み取ることができます。

展覧会の図録である『生誕100年記念「ブルーノ・ムナーリ展 あの手この手」図録』は,ライブで目にした作品群が載っていますし,会場でゆっくり読めなかったパネル解説も収録されています(上写真)。担当した学芸員(今展覧会は板橋区立美術館)が,開催までに調査・分析した内容を,時を経ずして追っていけます。


「ブルーノ・ムナーリ展」(刈谷市美術館/名鉄三河線・刈谷駅下車,徒歩10分)入場料(一般):800円
『生誕100年記念「ブルーノ・ムナーリ展 あの手この手」図録』(朝日新聞社,2008年)2300円
[追伸]
ブルーノ・ムナーリ『円+正方形』私の手元にある『円+正方形 その発見と展開』(ブルーノ・ムナーリ,上松正直/訳,美術出版社,1971年)は絶版で,相当に貴重な本であることを,この展覧会で知り,びっくりしました。









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