富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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175:『わたしのウチには,なんにもない。』 19:48

わたしのウチには,なんにも(小

断捨離の元祖・やましたひでこ著『仕事に効く「断捨離」』の読書ブログ(blog No.174)で,私は「
そりゃ確かに,そうだろう! とは思うところですが,作者の洗脳も空しくモノを捨てきれない読者が,ここに居ます」と自分で諦める始末。
モノを捨てられないのもありますが,そもそもモノを集める性分,思えば幼少の頃から。

そんな私も,書名が『わたしのウチには,なんにもない。』で,サブタイトルらしき吹き出しに「『物を捨てたい病』を発症し,今現在に至ります」のささやきには,グッときました。

ご先祖さまの,しかも保存状態の良くない宝物に囲まれ,片付け下手な祖母と母にも囲まれ「そう,私は 生まれも 育ちも 汚屋敷 出身!」と語る仙台在住の作者が,反動で「物を捨てたい病」を患い,一方で片付けられない・捨てられない家族とのマンガで描く奮闘記。
── は序章。

本編は,平成23年3月11日 午後2時46分「この日ほど,家に物があることを後悔した日はない」「家中にあった物達が,一瞬にして凶器になり」東日本大震災で家を失ってからです。
「『物を捨てる=祖末にしている』は必ずしもイコールではないし,持っているだけでは大切にしていることにはならない」「物との関わり方を少し変えるだけで,暮らしに大きな変化が起こるものだと学びました」(p.72)。

高校時の「モッタイナイの壁崩壊」,実家住まいの大学生時の家族との確執,夜中に帰宅する会社員時は「癒し度0」に戻った我が家,結婚を機に新居への引っ越しを心待ちに・・・東日本大震災で失った実家,現在は新築の二世帯住宅で「捨てのK点超え」を実践中の「ゆるり まい」さんです。

「掃除をしていると とても落ち着き 最高のストレス解消・・・」── なんか凄くわかります。
作者は[なにもないぶろぐ]を開設しています → http://nannimonaiblog.blogspot.jp/

『わたしのウチには,なんにもない。』(ゆるり まい,エンタープレイン,2013年)1000円
[追伸]
「でも持たなきゃ生活できない物はたくさんあるし だったら,どうせ持つならお気に入りを持ちたい」(p.88)── は何とも含蓄ある言葉です。巻末の写真ページ「おうち拝見コーナー」を見ると,作者は,はさみからハンガー,道具入れに至るまで小物も厳選しています。
百円ショップので調達した製品は一時的に安くで入手できた! 嬉しさはありますが,長〜く使うような愛着は湧きませんね。

築40年の集合住宅(教職員住宅)は老朽化のため耐震工事中です。モノで溢れかえった部屋への室内工事は何かと気恥ずかしいと思っていた矢先に見つけたのが,この本でした。
先の『仕事に効く「断捨離」』では無理と思い込んでいた断捨離ですが,なんだか「何もない部屋」への憧れが募ってきました。手っ取り早い解決策は,引っ越しかもしれません。
この夏,古いの友人からの「今の職住近接を終えて,仕事帰りにフィットネスクラブで汗を流すようなライフスタイルに切り替えては」と言われて以来,そういう考え方があるのも気になっています。
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