富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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174:『仕事に効く「断拾離」』 17:30

断捨離(背景は,私が何となくコレクションしているペットボトルのキャップ。近々「断捨離」予定)

 

PCでは「だんしゃり」と打っても,一発で変換はされませんでしたが「断拾離」は,今や通じる日本語化していますね(奥付によると,作者は登録商標化しているようですが)。

 

「家の片付け術と勘違いされている方が多い」(p.172)のご多分に漏れず,私も,捨てる事による片付け術と思い込んでいました。ですから『仕事に効く「断拾離」』の書名に,おやっ! と思って手にした本です。

作者の目指す「男前の女になる」(p.8)ための,さまざまな仕事生活へ向けての気づきが綴られています。

 

「これは要るの?」

「このコトは,適していることなの?」

「これが,快いことなの?」(p.183)

「モノとのしがらみを断つ」(p.33)とは,今この瞬間を基準に「要・適・快か,そうじゃないかの判断」(p.89)で,意識を変化させるための「心の新陳代謝」(p.32)の習慣化と説いています。

 

作者が唱えるのは,主軸は自分。
「機能は衰えていないから捨てるにはもったいないし,いずれ使うかもしれないから取っておく‥‥。これではモノに主軸」(p.172)。但し,コレクションは「その人にとっていいように作用しているので,おのずと残すべきモノ」(p.40)だとか。

 

過去の成功体験は「断拾離」

無駄な時間を「断拾離」

愚痴をこぼすのを「断拾離」

 

「断拾離」の目的として,本書で盛んに出てくるキーワードは「ご機嫌になる」。

「ご機嫌な暮らし」
「ご機嫌な状態」
「ご機嫌な時間」
「ご機嫌な場」の創出を習慣化しましょうと!

 

読んでいくと,そりゃ確かに,そうだろう! とは思うところですが,作者の洗脳も空しくモノを捨てきれない読者が,ここに居ます。

ずっと以前に紹介した『佐藤可士和の仕事術』(blog No.68)で,佐藤氏は「いい仕事に,整理術は欠かせない」として「思考回路の整理」と「空間の整理」を挙げ,オフィスの写真を公開していましたが「断拾離」思考の分かりやすい具現化で,憧れの空間です。

 

『仕事に効く「断拾離」』(やました ひでこ,角川新書,2011年)780円

 

[追伸]

「モノとのしがらみを『断』」つことに関し,強烈に思い起こされる映像に,カンヌ映画祭で選ばれたCM『The Lamp』(2002年,IKEA社)があります。

捨てられるランプを悲しげに演出した映像ですが,登場する解説者は「モノに感情はありませんよ,新しいランプに買い替えましょう」と語ります。ん〜,でも私はランプに情が移りますね〜。

(下記の映像資料は「世界のCMフェスティバル」J.C Bouvier氏による)

 

IKEA(1)

IKEA(2)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が持つ本書は2011年6月発行で第3刷,最新刷では修正されているかもしれませんが,誤植を見つけました。ネームカードを指す「名刺」が「名詞」と表記されている箇所があります(p.42,p.57)。

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