富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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167:『facebookバカ』 21:59
「facebookバカ」

実際のfacebook上のアップ記事に「この本の表紙,小さな子供がクレヨンでfacebookと落書きしていますよね。bookがpookに見えた」とあり,そうそう,私も書店で購入時に「ん?」と思ったものです(ちなみに「pook」という単語は無いとの由)。
(๑′ᴗ‵๑)

閑話休題「フェイスブックが手紙や電話,メールの次に登場した画期的なコミュニケーションツールである」とまえがきで述べ,あとがきでは「『ケータイ,持っていないの?』と同じように,『フェイスブック,やっていないの?』になるのは遠い将来のことではないのです」 ── と,作者・美崎栄一郎氏は断言しています。

ブログですと集客を考え続けないと「墓場」と化し,個人の運営では難しいメディアです(と,こうしてブログを書いている私)。それに対し今注目のfacebookは人を集める仕組みを予め持った,むしろ庶民向けの「新ブログ」と言えます。ブログにしても僅か8年前の2004年に本格登場したところなのですが・・・webメディアの盛衰は早いものです。
facebookは仮に公開しなくても(記事や写真を「非公開設定」に,または「公開範囲設定」も可),web上でテーマ別に自分の「写真アルバム」をストックできます。また「現在」の出来事しか投稿できなかったブログやツイッターに対して,過去の出来事も時系列(タイムライン)変換で整理できます。web上に『自分史』を簡単に作ることができるツールです。
その特性について,美崎氏は「タイムラインという発明は,画期的です。敢えて『発明』と言ってしまいます」(p.144)が「フェイスブックだけが過去の出来事をあとから投稿することができる仕組み」(p.114)と絶賛しています。読者の私が,もっとも興味を持った部分です。
例えば幼少期の写真等の過去のコンテンツも「デロイアン号に載せられるようになった」(p.145)タイムラインという仕組みのおかげで解決できます。日付設定だけをバック・トゥ・ザ・フューチャーして過去に送る仕組みです。詳細は,本書のp.144-150をご覧ください。

上記の解説の他さまざまな裏技など,facebookを使い始めて,ある程度の操作を覚えた人へ向けてのタイムリーな出版物です。

美崎氏は,最近まで花王の社員でしたが「私のように退職したあとでも,勤めていた会社や仲間に愛着のある人は,今のようにフェイスブックがなかったらどうなっていただろうと思います。(中略)フェイスブックで繋がっているのは,本当に便利で楽しいことなのです」(p.64)と綴っています。
私も,かつて勤めていた会社の仲間から,私のfacebookへの投稿記事や投稿写真,シェア情報に対し「いいね!」やコメントがアップされていると,とてもうれしいものです。

『facebookバカ』(美崎栄一郎,アスコム,2012年)1300円
[追伸]
「で,会社員はどう使えばいいの?」と題した第5章 ── 外部に対して公開した仕事をしている人で無い限り,とくに会社員なら「友達は非公開にするのが無難です。もしくは『友達』にまで公開という設定にしておく」(p.197),「会社の仕事に関することはどんな内容であってもフェイスブック上には書かないこと」(p.199)。
そういう意識を持った上で「企業の中の人がフェイスブックをすることを大いに奨励したいと思います。もっとも今は過渡期ですから,フェイスブックに対する理解がないのは仕方ないのかもしれません」(p.195)── 美崎氏が最近まで花王の社員であったこともあり,もっとも伝えたかったメッセージではないでしょうか。
社員に対し「責任を持って,急成長を遂げようとしているこの新しいリレーションシップ,ラーニング,コラボレーションの場に参加していただきたい」としたIBMガイドライン(http://www-06.ibm.com/ibm/jp/about/partner/scg.html)が,先ごろfacebook上で話題になりました。こういった動向を教養として知るチャンスがあるのもfacebookならではです。 
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