富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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番外編 26:『愛知教育大学 GUIDE BOOK 2013(大学案内)』 18:01
大学案内2013

受験生へ向けての
大学の商品パンフレットと言えば『大学案内』です。
かつて,多くの国立大学は大学案内の「品質」に問題ありでした。国立大学の法人化(2004年)前まで,一様に中身はタイプ印刷に着色したような冊子でした。
勤務先の愛知教育大学でも,法人化を機に従来品からの脱却を図り,毎年「今年の方が昨年版より良くできたな」と思いつつ,9年目の『大学案内2013』が6月中旬に完成しました。

程なくして,今後の要望が組織から出されました。
「品質向上」から「費用対効果(コストパフォーマンス)」へ。
1)『大学案内』そのものを,大学としてのブランドイメージの醸成,と捉えるか!
2)『大学案内』で何人の受験生が集まるか? という販売促進面で診るか, 
3)両面を備えつつ経費節減も図る,
三拍子揃うことが組織としては理想なのは確かです。
かつて広告代理店に勤めていた頃の,クライアントからの常套句「この広告で,商品がどのくらい売れますか」がフラッシュバックしました。尽きることのない永遠の課題です。

新課題の提示は,考えようによっては,愛知教育大学の『大学案内』というツールとしての品質面が,誰がみても評価されるようになった証であるとは思います。印刷物に過ぎない『大学案内』のデザイン力だけで,さらに受験生アップの牽引力を求めるには,もはや媒体力が弱い。
2013年度版もブランドとしての品質向上を目指して,最後の追い込みに約3か月を要しました。しかし,重要なのは,アウトプット(戦術)に精進することではなく戦略としてのコミュニケーション施策を練り上げることにあります。元マーケティングプランナーとしては,本来こちらの方に力点を置きたいところです私は元来グラフィックデザインの専門家ではないのです。学内では、そう思われているようですが・・・)。
諸々の仮説を検証するには,この前まで受験生だった大学生に対してのリサーチ等,今まで手薄だったマーケティング活動が今後の要になってくるでしょう。

ともあれ「今年の方が昨年版より良くできたな」と思う『大学案内2013』の配布が7月から始まりました。7月28日と29日のオープンキャンパス参加者にも配ります。
Web Site(http://telemailweb.net/web/?400395)からも請求無料,送料は有料)できます。

『愛知教育大学 GUIDE BOOK 2013(大学案内)』(愛知教育大学 入試課,2012年)
[追伸]
撮影シーン大学案内の編集に関わるようになって以来毎年50〜100校ほどの大学案内を入手し編集の仕方や写真のプレゼンテーションを私なりに観察してきました。
国立・公立大学での学ぶべき先進例は皆無でしたが私立大学の質の高い「大学案内」は随分と勉強になりました。

ところがこの1.2年、先進事例としてきた私立大学の「大学案内」に変化を感じます。学部・学科の再編が著しいことによる編集時間の制約もあると思いますがひと頃より簡素化されています。その代わり受験に直結する「募集要項」(受験科目や日程倍率等の変遷願書がセットの場合もある)がかなり充実してきていると診ます。
一方勤務校も含め国立大学の「募集要項」は昔ながらのタイプ印刷的なモノクロ冊子に過ぎません。HP上の案内も印刷物をペーストアップしただけに過ぎない大学が大半です。もっともHPに関しては私立大学にしてもそうそう先進事例には出会っていません。

HPで参考になるのは通販に力を入れている企業のサイトです。究極的に「商品がいくつ売れるのか」を追究している媒体の表現です。グラフィックの質も高く,決して「安売り王」には陥っていません。教育分野が企業のマーケティングを学ぶのはタブー視されがちですが、学ぶべき点も多いと思います。
まだインターネットも無かった頃(と言っても,せいぜい15年前ですが),恩師から「マーケティングを勉強するなら,通信販売のカタログを観察しなさい」と言われたことがあります。カタログをHPに置き換えたなら,通販会社のHPはまさに今こそ教科書かもしれません。
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