富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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139:『未来の先生へ向けて ── 新聞学習の基礎知識』 17:19
新聞学習の基礎知識 写真をクリックすると拡大可

インターネット隆盛の昨今,新聞は狼煙(のろし)の次くらいに古いメディアですが,学校教育の現場では信頼性の高い生きた教材としての地位を築きつつあります。新聞活用の教育はNIE(Newspaper in Education:教育に新聞を)と呼ばれ,1990年代から注目されだした比較的新しい動向です。教育界と新聞各社のNIE活動が実り,2008年に告示の学習指導要領に反映され,2011年度からの小学校の教科書では教科の枠を超え取り入れます。
とは言え,大学生の(私の勤務する教員養成系の愛知教育大学でも)新聞離れは加速しているのが現状です。

新聞活用学習の推進役を担う教員養成のプログラム開発を,中日新聞社と協働で2006年から授業を通して進めてきました。
大学3年生を対象に,教育現場でNIEを積極的に展開している小中学校の先生や中日新聞社から,これまで計25名のゲスト講師を招いた授業です。
この授業が4年を経たのを機に,講師に招いた小学校の先生(山崎章成 教諭)と新聞記者(柳田大慈 記者)と私が執筆者となって,新聞活用学習の基礎知識をまとめた本を作りました。堅苦しい教科書では取っ付きにくいと考え,絵本仕立てのハードカヴァー仕上げです(本文24頁,A4判変形)。
コンセプトに則り,タイトルは『未来の先生へ向けて ── 新聞学習の基礎知識』,この3月末に,どうにか完成しました。

新聞の基礎知識だけではなく,未来の先生へ向けて,メディア論,教育論,民主主義の考え方を,新聞を通して涵養していく内容です。全15回の授業を前提に,その骨格11項目を見開きで構成した新聞を知るための「バイブル」的な位置づけです。専門書のように分厚いものではありませんから,あとは読者の皆さんで肉付けしてくれるのを願っています。
教育現場の若い先生方も,読者になって欲しいな! と思っています。
章建てのアドバイスや資料の提供で中日新聞社にはお世話になりました。イラストレーションは卒業生によるものです。

『未来の先生へ向けて ── 新聞学習の基礎知識』
(富山祥瑞/編・著,愛知教育大学出版会,2010年)1900円
[追伸]
出版元は愛知教育大学出版会でISBNコードも付いていますが,出版会としての歴史も浅いため,販売は現在のところ愛知教育大学生協に限定されています。
お手数ですが,問合せは,愛知教育大学生協(TEL.0566-36-2404)までお願いします。


[その後の追伸]
当書籍は,中日新聞(5/8)で紹介されました。

[更にその後の追伸]
Amazonからも購入できるようになりました。
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