富山祥瑞の大福帳(読書ブログ)
「大福帳」とは,江戸時代に商屋で使われた金銭出納帳で,現在の簿記のように勘定項目を分けずに取引の順に書き連ねた経営活動の記録。
この発想に倣い,ジャンルを問わず読んだ書籍の記録を順次残していく知的生産活動の日記としていきたい。

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163:『1年1組の1にち』 18:13
1年1組の1日(再)

会社勤めで20年間やってきた「デザイン」や「マーケティング」が担当できる! 意気込みで,大学に着任し早10年目です。当初に想い描いていたフィールドは広がり,現在の関心領域は,狭義には「デザイン教育」,広くは「教育をデザインする」になってきました。
「教育」の「デザイナー」といったら,もちろん小学校の先生です。
「教育をデザインしたのが学校である」── 赴任先が主に小学校の教員を養成する教育学部であったことが,私の「デザイン」の視野をさらに広げてくれました。

そんな想いから『1年1組の1にち』は,まるで入社前の学生が憧れの企業のパンフレットをワクワクしながら眺める感覚でした。企業パンフレットは普通に目にすることができますけど,小学校の日常を追ったビジュアル書籍って,在るようで無いですね〜。

本書の展開は,午前8時16分の「きょうは一番」の子どもの一声に始まり,先生の「きをつけてかえるんだよ。またあしたね」を経て,夜中の教室まで,実際の小学校を舞台に,教室に備えた固定カメラで「教室」の営みを定点観察しています。もちろん,この教室の経営者は「先生」。カメラに写し出されている活動の裏側には,先生の「授業企画」が在り,教室の掲示物の一つ一つにも先生の「経営企画」が潜んでいます。給食では「1か月の給食ぜーんぶ」がラインナップ,現在の給食メニューが窺えます。

「学校の先生はたいへんそうだから」と,企業への就職活動に走る教育学部の学生も一部にいるようですが,企業に「たいへんでない仕事」が在るとしたら,お目にかかりたい。むしろ,ビジネス新入社員ではやらせてもらえないような「企画」を,学校の先生は初年次からチャレンジできます。

40枚の写真集ですから,眺めるだけなら数分で読了ですが,ぜひぜひ,教室の細部に至るところまで,未来の小学校の先生には読み解いて欲しい写真情報が詰まっています。キリクチを変えて観ていくなら,1ページ毎に,大学・教育学部の授業1コマ分は情報(教室設計,掲示物の配置,机の配置,子どもの服装・先生の服装,板書,教材,給食シーン,掃除道具,・・・)があると診ます。

かく言う私,20〜30歳台の頃は「ビジネス・広告・街づくり・建築」というデザイン思考領域は多少あったものの,「教育」分野が未来社会へのデザインであるという考え方のキャパシティは皆無でした。
この『1年1組の1にち』も書店でスルーしたことでしょう。いま教育学部で学ばせてもらっています。

『1年1組の1日』(川島敏生 写真・文,東京都小平市小平第六小学校,アリス館,2010年)1600円
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160:『ジュニア学研の図鑑 植物』 『小学館の図鑑NEO 植物』 12:55
学研の図鑑(植物)

最近のマイブームは
植物の写真を撮ることです。
撮影エリアは大学のキャンパスに限定しています。5年ほど前
大学の発行物の埋め草用にストックとして撮り始めたのがきっかけです。スタート時は見栄えの良い樹木の花(モクレン・ハナミズキタイサンボク・クチナシなど)ばかり撮影していました。そのうち名前の分からない植物や雑草にも目がいくように・・・そして撮影にくっついて名前や生態を調べるのが楽しみになってきました。その際インターネットは便利ですが植物の専門家でもない私は写真を一つ一つ見ていくことになり大変です。

このところ,とっても重宝しているのが小学生向けの「図鑑」です。
書店では子ども向けコーナーに置いてあるので
こんな便利な解説書を当初は思いつきもしませんでした。子ども向けとはいっても解説は丁寧で植物に興味はあるんだけど・・・という素人の大人でも十分に読み応えがあります。これで目星をつけてインターネットで検索すると幅広い情報が得られます。

図鑑(本文)2種類自分が撮った野草との照合で便利なのは,やはり実物写真の掲載が多いのが特徴の『ジュニア学研の図鑑 植物』です(写真奥)。こちらは「科」ごとになっていて例えば「アブラナのなかま」「ツツジのなかま」という具合に系統別の編集です。姉妹版として少し詳しい増補版も出ています。

また
写真よりもイラスト表現を中心にすることで生態の解説に重きを置いた編集の図鑑としては『小学館の図鑑NEO 植物』があります(写真右)。こちらは季節ごとの時系列展開なので検索としては早分かりです。

目下,愛知教育大学のキャンパスには物凄い種類の植物が生息していることを探究中です。絶滅危惧種も発見したいものです。

『ジュニア学研の図鑑 植物』(大場達之/監修,学研,2007年)1500円
『小学館の図鑑NEO 植物』(門田裕一/監修,小学館,2002年,2009年第2版)2000円

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157:『「図工・美術授業にカメラ」始めよう,カメラの授業!』 12:00
始めよう,カメラの授業!

私の勤務先は教員養成系の大学ですが,在学生は「絵を描くのが苦手」なので『図工・美術』は大嫌い! な教員志望者が半数以上はいるようです。多くは小学校の教員を希望しています。
「絵を描く」のは制作の一部分に過ぎませんし,自らの制作(making)と,教えること(management)を同じに捉えては早とちりです。

そんなことを考えている中で見つけたのが「これ一冊で図工・美術が好きになる」と見出しの付いた『「図工・美術授業にカメラ」始めよう,カメラの授業!』です。

全120ページありますが,指導案は冒頭の8ページに写真仕立てで視覚的に詰まっています(下左写真)。
「図工・美術授業にカメラ」の指導指針は「子どもたちが,図工・美術授業で造形表現した作品を,作品のよさや,周りの風景との関係の面白さなどを考えながら写真を撮影する」(p.4),カメラとの立体利用です。
指導ステップは ──
1. 造形物を作る(撮影をイメージしながら,いつもより真剣になる)
2. ロケハンする(撮影場所の下見,光や影の影響,バックの雰囲気を探す)
3. 写真を撮る(簡単なカメラの機能を教わる。約1分,これで充分)
4. 鑑賞する(これが大事だ。プレゼンテーション能力を高める)
5. 文章を書く(具体的に一連の流れを書く。写真を見ると書ける)
という流れです。

p.17〜84は全て「第一回 全国学校図工・美術写真公募展」の作品集(下右写真)となっており,具体的に「図工・美術授業にカメラ」の展開例が掴めると思います。p.85以降は協賛企業の広告で,カメラのブランド紹介となっています。

今や,小学校でもデジタルカメラを導入している学校は多いようです。「図工・美術授業にカメラ」を使うことで,作った作品を更に昇華でき,新たな表現の楽しみが増えそうです。
小中学校での図工・美術教育を起点としての「ポートフォリオ教育」への足がかりにもなっていく期待感があります。

始めよう,カメラの授業(指導案)始めよう,カメラの授業(作品集
教師向け指導案のページ(左),子どもの作品例(右) クリック拡大可

『「図工・美術授業にカメラ」始めよう,カメラの授業!』
(社団法人日本広告写真家協会,ピエ・ブックス,2010年)1575円
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156:『イラストで学べる著作権(学校編)』 19:49
「イラストで学べる著作権」

このところ,講義で「著作権」を話すことが多くなってきました。
約20問ほどのクイズに回答してもらい,長い解説をしています。大学1年生が対象だと「え〜,私たちの便利さが失われる!」と,自己の立ち位置での反応ですが,4年生にもなると「著作権者の立場で考えないといけないですね」となってきます。著作権者の立場を守る ── だからこその「著作権」です。

「学校では『著作権』は適用の圏外」と勝手に解釈している現場教師や,教師の卵(教育学部の学生)が多いのも現実です。
例えば「市販のワークブックなどの教材を1冊だけ買って,クラス全員にコピーして配る」のは,買ってもらうことを前提に作られている訳ですから,コピー配付は著作権者の売上げを損ねています(p.29)。学校での制限を緩和したのが第35条ですが「当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は,この限りではない」が示す但し書きの違反となるのです。それにしても法律は「及び」「並びに」「照らし」と,難解な文章表現ですね。
逆に,内容を正しく理解していないために過剰に反応し利用者としての権利を自ら縮めているケースもあるようです。「学校の運動会でプラカードに人気のキャラクターを描きたい」場合,授業の一環としての使用と見なされていますから,第35条の適用を受けます(p.41)。35条は「学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)において教育を担当する者は,その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には,必要と認められる限度において,公表された著作物を複製することができる」。

著作権を啓蒙する機関や協会が発信するケーススタディ付の解釈書で学ばないと,身近な法律ですが理解が難しく萎縮してしまうか拡大解釈をしてしまいます。
このブログでは,過去にも著作権の本を紹介(blog No.02blog No.61)してきました。忙しい現場の先生がすばやく読めるスタイルの本が無いかな? と思っていた時に見つけたのが,小中学生と先生との問答をイラストを使って解説した本書です。1日に1項目の見開き2ページ(じっくり読んで10分)を読み進めたとして,3週間で読了です。小中学生をも対象としていますので,具体的で簡潔です。忙しい先生にもお奨めです。

閑話休題,トップの書籍写真に「ミッフィー」のようでもあり「キティ」のような人形が写っています。紹介は「続きを読む」で会いましょう。

『イラストで学べる著作権(学校編)』(財団法人 著作権情報センター,汐文社,2004年)1800円
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144:『絵封筒をおくろう』 14:09
絵封筒をおくろう
「絵が上手い」とは,どういう状況を指すコトバなのか? 考えたことはありますか?
「こればっかりは才能だからネ」と片付けていませんか!
 
私の勤務校は教員養成系の大学ですが,学校の先生になる人には「美術は才能」という考え方を完全に払拭してもらいたいと願っています。そして「個性や才能の産物ではない」と授業展開をしています。
私がもっとも重視しているのが「着眼力」── モノ・コトをどういう表現のキリクチで掴むか! トレーニングによって誰でも体得できるようになるのが全ての教科の役割(この場合は図工・美術)と考えています。

理屈はさておき,では「キリクチ」の大切さ(順番として「技能」は
後から追いかける)を実習できる的確な教材は何だろうか,と探していた時に発見したのが,この『絵封筒をおくろう』でした。葉書を使う「絵手紙」はあまりにも有名ですが,今回は画面に切手を貼る「絵封筒」です。封筒の中で切手が生きているみたいに表現します。

1)表現のキリクチ(着眼点)は「切手とのコンビネーション」で成立する。
2)郵便の受取手に,表現のキリクチが伝わること。出来映えは自己の満足度ではありません。
3)受取手へのプレゼントになっていること(Presentation)。


なんだか,表現することの本質が凝縮されている! と思いませんか。
楽しくって,また唸ってしまう国内外の「作品」が,ページを開く毎に違った誌面の表情で紹介されています。こんなテーストが「図画工作」の教科書だったらうれしいな,と感じます。
基本は手紙ですから「作品」は受取手のもの,妙な著作権もありませんネ(そもそも送り手がそんなの主張してしまっては手紙であることの存在を否定することになります)。
本に載っている絵封筒を眺めると,出したくなったり,貰いたくなったり・・・,即時性のあるメール(本来「手紙」の訳なんだけど・・・)なんか屁のようです。

本を購入して2週間後,上記(1)〜(3)の「絵封筒」ならではの条件を提示・確認しつつ,授業の中で実際に大学生に挑んでもらいました。絵の上手さではなく,いろんな土俵で勝負できることを理解してもらえたかな,と思います。作られた作品群を,下記「続き」で披露します。

絵封筒をおくろう(本文)
本の「あとがき」には,下記のメッセージが添えられています。
「・・・絵封筒には,プロやアマの垣根はありません。絵の上手下手もありません。必要なのは,相手を喜ばせようという気持ちと,自分自身が楽しもうという気持ちだけ。・・・」


『絵封筒をおくろう』(きたむらさとし・松田素子,文化出版局,2007年)1700円
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139:『未来の先生へ向けて ── 新聞学習の基礎知識』 17:19
新聞学習の基礎知識 写真をクリックすると拡大可

インターネット隆盛の昨今,新聞は狼煙(のろし)の次くらいに古いメディアですが,学校教育の現場では信頼性の高い生きた教材としての地位を築きつつあります。新聞活用の教育はNIE(Newspaper in Education:教育に新聞を)と呼ばれ,1990年代から注目されだした比較的新しい動向です。教育界と新聞各社のNIE活動が実り,2008年に告示の学習指導要領に反映され,2011年度からの小学校の教科書では教科の枠を超え取り入れます。
とは言え,大学生の(私の勤務する教員養成系の愛知教育大学でも)新聞離れは加速しているのが現状です。

新聞活用学習の推進役を担う教員養成のプログラム開発を,中日新聞社と協働で2006年から授業を通して進めてきました。
大学3年生を対象に,教育現場でNIEを積極的に展開している小中学校の先生や中日新聞社から,これまで計25名のゲスト講師を招いた授業です。
この授業が4年を経たのを機に,講師に招いた小学校の先生(山崎章成 教諭)と新聞記者(柳田大慈 記者)と私が執筆者となって,新聞活用学習の基礎知識をまとめた本を作りました。堅苦しい教科書では取っ付きにくいと考え,絵本仕立てのハードカヴァー仕上げです(本文24頁,A4判変形)。
コンセプトに則り,タイトルは『未来の先生へ向けて ── 新聞学習の基礎知識』,この3月末に,どうにか完成しました。

新聞の基礎知識だけではなく,未来の先生へ向けて,メディア論,教育論,民主主義の考え方を,新聞を通して涵養していく内容です。全15回の授業を前提に,その骨格11項目を見開きで構成した新聞を知るための「バイブル」的な位置づけです。専門書のように分厚いものではありませんから,あとは読者の皆さんで肉付けしてくれるのを願っています。
教育現場の若い先生方も,読者になって欲しいな! と思っています。
章建てのアドバイスや資料の提供で中日新聞社にはお世話になりました。イラストレーションは卒業生によるものです。

『未来の先生へ向けて ── 新聞学習の基礎知識』
(富山祥瑞/編・著,愛知教育大学出版会,2010年)1900円
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129:『ちびまる子ちゃん 教育実習の先生の巻』 17:53
「ちびまる子ちゃん」ジャケット
「ちびまる子ちゃん」本文
書店は今,小中学生の夏休み読書キャンペーンの真っ只中。いろんな本の平積みは,小中学生でなくても目に入ります。そんな中でも「おやっ!」と手に取ったのが「教育実習の先生の巻」という書名の『ちびまる子ちゃん』シリーズ。
私の勤務校は教育学部ですから,教育実習がカリキュラムに組まれています。3年生は夏休みが明けて10月から約1か月間,各配属校で鍛えられます(あと4年次6月にも2週間の実習があります)。私にとってタイトルの「教育実習の先生の巻」は,とても臨場感がありました。

「へ〜,まるちゃんていうあだ名なの。一度聞いたら,わすれないわ」という教育実習の神谷先生のあいさつに感激のまる子。放課後の教室で神谷先生が実習日誌をつけるリアルな描写は,このストーリーの重要な伏線。
さ〜て,事件は図工の時間に起こります。神谷先生のその場の対応にクラスは賛成・反対で二分されることに。花輪クンは「どっちにも賛成できないときは,あくまでも中立の立場で、しずかに見まもるのが、ぼくの主義さ」。

まる子の父親のように,多くの親は,神谷先生の行動を是とすると思うのですが・・・,教育実習の先生が,教育現場が抱える問題を顕在化してしまう! という考えさせられるテーマが扱われています(ストーリーは、読んでください)。
教育実習が終わった日,まる子は願い事をしました。「わたしの夢も,神谷先生の夢も,みんなの夢も,ぜんぶかないますように・・・」。
それから2年後、神谷先生は願いがかなって本物の先生に。

『ちびまる子ちゃん』のテーマは,作者の回想で綴られたものが多いので,きっと神谷先生は静岡県で実在の人物だと思うのです。

『ちびまる子ちゃん 教育実習の先生の巻』(さくらももこ、金の星社、2008年)1200円
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89:『授業のデザイン』 12:37
授業のデザイン(表紙
本日は硬〜く,教育の本です。
デザインという言葉が使われていますが,デザイン(狭義)の本ではありませんよ。

一般的にはなじみが薄いのですが,小中学校の先生方が作る授業設計書に「教育指導案」があります。
会社勤めから教育大学に転職した私は,この「指導案」が,ビジネスシーンでの企画書の流れと殆ど構造が同じなのに驚いたことがあります。学校や地区ごとに若干の章建て名称の違いはありますが,概ね[児童・生徒観][授業の目標][題材構想][単元計画][鑑賞・評価]となっています。

授業のデザイン(本文これらをビジネス企画書(左)と対比すると ──
  [市場環境観察] → [児童・生徒観]
  [課題の抽出] → [授業の目標]
  [課題解決策] → [題材構想]
  [戦術展開] → [単元計画]
  [検証] → [鑑賞・評価]
── という具合です。



(クリックすると少しだけ見やすくなります)

『授業のデザイン』は,授業企画書の書き方と,授業展開の仕方とが詰まった内容です。「デザイン」という言葉にしても,本来のマネージメントの意味合いで用いられています。
ビジネス企画書の肝要と同様に[課題(目標)]の明確化が重要である点が徹底的に解説されています。
設定目標として安易に使いがちな,価値があるかにみえる「個性を伸ばす」や「自ら学ぶ意欲を育てる」といった達成すべき状態が不明瞭(心の状況)なものは,教師はどのように努力すればよいのかもわからない。
目標とすべきは,例えば「100mを泳げるようになる」や「漢字を200字書けるようになる」であり,この達成の結果として「自ら学ぶ力が育ち,個性は伸びた」とする。

上記をビジネス事例で示すと,目標が「売上げアップ」のままでは,これは気合いや根性論のグチャグチャな企画書となりますが,解決すべき目標を,例えば「営業時間の延長の導入」と紐解いて課題化すると解けてきます(これは広告理論では有名な”DAGMAR理論”「目標による広告管理」)。

教職課程の学生でしたら,教育実習を経験した後に,この『授業のデザイン』を読むと,立体的に理解できると思います。でも少し難しいので,教員1〜3年生くらいが適齢の本かもしれません。

『授業のデザイン』(山口榮一,玉川大学出版部,2005年)1900円
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02:『学校教育と著作権』 22:27
著作権
数年前から担当科目のいくつかで「著作権」を1回だけですが講義することにしています。
テキストは文化庁が監修する『学校教育と著作権』を使用しています。
この総32頁の小冊子は教育現場での著作権の普及を目指して,発行元の(財)著作権情報センターに請求すれば,受講人数分を無償で送ってもらえます。
学生:「教育現場では,著作権は例外ではないですか?」
私:「ん〜,それならば,文化庁が,この冊子をつくりませんよ〜」

『学校教育と著作権』(文化庁/監修,社団法人 著作権情報センター)
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